下痢が起きる原因と治療
2018.03.26

下痢を予防する生活習慣

下痢は消化不良や冷え、ストレス、食あたりなどさまざまな原因から引き起こされます。日々の暮らしのなかでできる改善点はあるのでしょうか。ここでは、下痢を予防する生活習慣について、ドクター監修の記事で詳しく見ていきます。

よく下痢を起こす人の中には、そういう体質だから……と諦めている人もいるかもしれません。しかし、日々の暮らしのなかで無自覚にやっていることが、下痢を引き起こす原因となっている可能性があります。

この記事では日常生活のなかで下痢を予防するポイントについて、詳しくご紹介します。

下痢を予防する生活習慣

下痢とは水分が多すぎる便や、固形ではない便が頻繁に排出される状態を意味しています。日常生活のなかで下痢になりやすい原因をご紹介するとともに、改善のポイントについてご紹介します。

食べ方や飲み方を見直す

私たちが口にした食べ物や飲み物は、胃腸で消化・吸収されます。腸管では消化物の水分を吸収することにより、適度な硬さの便として排泄できるようにしています。しかし、この腸管での水分吸収がうまくいかないと、便中の水分が増えて下痢となります。

腸管での水分吸収が阻害されないためにも、飲食の方法を以下のように見直しましょう。

  • 暴飲暴食を控える
  • アルコールを飲みすぎない
  • 腸の刺激となるもの(香辛料や油分の多い食べ物)は控える
  • 下痢を引き起こしやすい食材(キシリトールや、不溶性食物繊維など)を過剰摂取しない

特に食べ過ぎや飲み過ぎ、香辛料や脂っこい食べ物などで腸が刺激を受けると、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう:腸が食べ物を送り出すための運動)が過剰になり、消化物の通過スピードが速まるため水分吸収が十分に行われなくなります。暴飲暴食や、刺激物の過剰摂取は控えましょう。

また、キシリトールや不溶性食物繊維など、腸管で水分が吸収されにくい食材もあります。過去にそれらでおなかがゆるくなった経験をお持ちの方は、食べ過ぎに気をつけましょう。

身体を冷やさない

身体が冷えて内臓機能が低下すると、胃腸の働きも鈍り、消化吸収や水分調節がうまくいかなくなることから下痢につながります。食事や生活習慣など、以下について見直してみましょう。

  • 冷たい食べ物や飲み物を一気にとらない
  • 寝冷えなど、おなかを冷やす生活習慣を見直す

日ごろから腹部を冷やさない服装を心がけ、ホットドリンクや温野菜など身体を温める飲食物を選びましょう。

ストレスを溜め込まない

人間関係の悩みや仕事のプレッシャーなど、ストレスも胃腸の機能を低下させる要因のひとつになります。不安状態が長引くと腸の動きが激しくなり、さらに腸が過敏になって下痢や腹痛、便秘を起こしやすくなることがわかっています。ストレスはタバコやアルコールなどで紛らわせるのではなく、根本から解消することが大切です。

  • 休息や睡眠を十分にとり、規則正しい生活を心がける
  • 自分にあったストレス解消法を見つける

下痢を引き起こす食中毒を防ぐには

ノロウイルスやO157、サルモネラ菌など、細菌やウイルスに汚染された食べ物・飲み物を口にすると下痢を引き起こすことがあります。日ごろからこまめな手洗いで菌やウイルス汚染を広げないようにするとともに、食品の衛生管理などにも気を配りましょう。

正しい方法で手を洗う

帰宅後や調理の前・食事の前には手を洗う習慣をつけましょう。手指に細菌やウイルスが付着するのを防ぐ正しい手洗い方法をご紹介します。

  1. 流水でよく手を濡らしてから石鹸をつけ、泡立てる
  2. 両手の甲・両手のひらをこすり合わせて洗う
  3. 指の間や指の付け根、指先・爪の間を念入りに洗う
  4. 親指を反対の手でねじるように洗い、手首も忘れず洗う
  5. 洗い終わったら流水で十分にすすぎ、清潔なタオルやペーパータオルで水気を拭き取る

水が使えない場合は補助対策としてアルコール消毒液を使うのもよいでしょう。また、爪は短く切っておきましょう。

食品管理や調理における注意点

家庭内での食中毒を防ぐには、食品保存から調理、食べるまでの間に菌・ウイルスを食品に「つけない」ことや、加熱などで「やっつける」ことが大切です。特に以下のような点に気をつけるとよいでしょう。

  • 食品は必ず消費期限を確認する
  • 冷蔵・冷凍が必要なものは、すぐに冷蔵庫や冷凍庫で保存する
  • 包丁やまな板は肉・魚用と野菜用で別々にする
  • 肉や魚は十分に加熱する
  • 使用後のふきんやタオルは熱湯で煮沸し乾燥させる
  • 作った料理を長時間、室温で放置しない
  • 作り置きしていた料理のにおい・味が変わっているときは思い切って捨てる

※食中毒の種類や症状について詳しくは、『食中毒の症状や原因・治療・対策』をご覧ください。

食中毒による下痢の場合は、自己判断で下痢止め薬を使用しないようにしましょう。

毎日の暮らしのなかでできる下痢の予防・対策についてご紹介しましたが、こうした方法を実践していても完全に下痢を防げるとは限りません。なかには他の病気が隠れていることや、処方薬の副作用によって下痢になるケースもあるので、生活習慣を改善しても治らない場合は医療機関を受診してください。

今すぐ読みたい

「下痢が起きる原因と治療」の関連情報