生活習慣
2018.04.27

辛いもの(トウガラシなど)を食べて下痢になる理由と治療・予防法

辛いものを食べてしばらくすると、いつもお腹が痛くなって下痢をしてしまう、という方がいます。辛い物を食べることによって、どうして下痢が起きてしまうのでしょうか。メカニズムや治療・対策について詳しく紹介します。

辛い物を食べることで下痢をしてしまうことがあります。そのメカニズムや治療・対策について取り上げます。

辛いものを食べて下痢が起こる理由

一口に『辛いもの』と言っても、日本人にはおなじみのわさびや、生姜、胡椒、トウガラシなど色々ありますが、下痢を引き起こすのはトウガラシの辛み成分であるカプサイシンです。

カプサイシンなどの辛み成分は、胃や腸を刺激するとともに交感神経も刺激します。交感神経とは、活動しているときや興奮しているときなどに働く神経のことです。

摂取量によって起こる症状には個人差がありますが、通常カプサイシンの摂取が少量であれば、血流を良くしたり、胃の粘膜を保護したりというような良い効果が得られるともいわれています。しかし、交感神経は普段、腸管の蠕動運動(内容物を送り出す動き)を抑制する方向に働いているのですが、カプサイシンの多量の摂取などにより交感神経が過剰に刺激されると、腸の蠕動運動は亢進する方向に働いてしまうのです。腸の蠕動運動が亢進すると、便の水分が腸で十分吸収されないまま速い速度で腸管内を通過するため下痢になります。

また、中華料理などカプサイシンに加えて油を多く使う料理を食べすぎた場合、脂肪分の摂り過ぎによって消化不良がおこり、未消化の内容物が腸管内にたまります。そして、それらが腸管内の浸透圧(水を引っ張る力)を高めることにより、腸管からの水分の吸収がスムーズに行われず、結果として浸透圧性の下痢がおこる可能性も考えられます。

辛いものによる下痢の治療と対策

治療としては、交感神経の働きによって腸の働きが亢進しているため、腸を安静にしてあげることが重要です。おなかが冷えていると臓器の働きが鈍くなってしまうので、カイロなどでお腹を温め、食事もおかゆやうどんなど、刺激がなく消化のよいものにしましょう。

下痢のときは体内の水分や電解質が失われてしまうため、十分な水分補給をしてください。スポーツドリンクよりも糖度は低めに、そして電解質濃度は高く調整された経口補水液といわれる飲料など、電解質を吸収しやすい飲料を選択するとよいでしょう。水分補給の際は、一度にたくさん飲むと胃腸に負担がかかるため、少量を何回かに分けて飲むようにしてください。

対策としては、腸を刺激する食物を避けることです。辛い料理を食べすぎないようにするとともに、タバスコなどの調味料・香辛料を使いすぎないように注意してください。

注意すべき下痢の症状

下痢の症状のうち、冷えや暴飲暴食、アレルギーなどによって急に起こるものは、一過性または急性の下痢に分類されます。通常は1~2週間のうちに治まりますが、3週間以上続く、発熱や吐き気を伴う、便に血が混じったりするなどの場合はウイルスの感染や他の病気も考えられるので、早急に医療機関を受診するようにしてください。

その他の下痢の原因については、『下痢が起こるメカニズムや原因・治療・予防』で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

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