生活習慣
2018.03.26

お酒で下痢になる理由と治療・対策

お酒の飲み過ぎは体にさまざまな影響を与えますが、下痢をしやすくなるのもそのひとつです。お酒を飲み過ぎると、どういうメカニズムで下痢になるのでしょうか。下痢になったときの対処法や予防対策と合わせて解説していきます。

忘新年会や歓送迎会が多い季節は、お酒を飲む機会も多くなります。アルコールをたくさん飲んだ翌朝は、なんだかおなかが緩くなるという経験をした人も多いのではないでしょうか。ここでは、飲酒後に下痢ぎみになるしくみをご紹介するとともに、治療法や対策についてもお伝えします。

お酒の飲み過ぎで下痢になる理由

下痢とは、水分が異常に多い便が出たり、固形ではない便が頻繁に排出されたりする状態を意味しています。腸の中では蠕動運動(ぜんどううんどう:腸が食べ物を送り出すための運動)が行われており、消化物が腸管を通過する際に、消化物に含まれている水分が体内に吸収されることで適度な硬さの便となります。

しかし、お酒の飲み過ぎや食べ過ぎ、香辛料などの刺激によって腸の蠕動運動が過剰になると、消化物がいつもよりも速く腸内を通過してしまい、水分の吸収が十分に行われません。飲酒時はついつい脂っこいおつまみや塩辛い食べ物が欲しくなりますが、こうした食べ物もまた、腸の蠕動運動を過剰にさせる原因となります。

また、お酒を大量に飲むと消化不良を起こしやすく、本来は胃で消化されるはずの食べ物や栄養素などが腸に流れ込みます。そうした内容物は浸透圧(水分を引き寄せる力)が高く、体内への水分の吸収が進みません。

こうした要因が積み重なることで、お酒を飲むと、水分を多く残した軟便や下痢便になりやすくなるのです。

お酒の飲み過ぎによる下痢の治療と対策

お酒の飲み過ぎによる下痢を治す方法はあるのでしょうか。以下で詳しく見ていきます。

飲み過ぎで下痢になったときの治療法

お酒に限らず、暴飲暴食で下痢を起こしたときの治療法は特にありません。胃腸をいたわり、できるだけ安静に過ごしましょう。

アルコールには利尿作用があり、下痢とあわせて脱水症状になりやすいので、飲酒後は失われた水分や電解質(ミネラル)の補給をしっかりと行うことが大切です。水やお茶でもよいですが、できればミネラルの補給もできる「経口捕水液」が望ましいでしょう。ミネラルはスポーツドリンクにも含まれていますが、こちらは糖分が多いので、飲み過ぎには注意しましょう。

下痢がひどくて生活に支障が出るときは、「飲み過ぎ・食べ過ぎによる下痢」に効果のある下痢止め薬を使うのもよいでしょう。

飲み過ぎで下痢にならないための対策

お酒を飲むときは、とにかく適量を守るようにしましょう。おつまみには脂っこくない、さっぱりしたものを選び、食べ過ぎないようにしてください。味の濃いもの、辛すぎるものなども控え、締めのラーメンもできるだけ避けるようにしましょう。

お酒の飲み過ぎによる体への影響

お酒は消化管にさまざまな影響を与えます。

食前に飲むお酒には、消化酵素の分泌を促すとともに胃の血流を良くすることで、消化活動を亢進させる働きもあります。しかしその反面、食欲が増進することから食べ過ぎを招くというデメリットもあります。ビタミンの吸収を阻害してビタミン欠乏症を招くこともありますし、胃の内容物が逆流するのを防ぐ筋肉を緩め、胃酸を逆流させて食道に炎症を起こす(胃食道逆流症)おそれもあります。

お酒を長期にわたり大量に飲み続けていると、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、大腸ポリープ、食道がんなどさまざまな病気のリスクを高めます。お酒は適量で楽しみましょう。

また、あまりに下痢がひどく、発熱や腹痛・嘔吐(おうと)などをともなうときは、感染症など別の原因も考えられます。詳しくは、『下痢がちな人が気をつけるべき5つの原因とは』をご覧ください。

今すぐ読みたい

「生活習慣」の関連情報